No.28 ハケの道で湧水スポットを探して
我孫子市には「ハケの道」と呼ばれる昔ながらの道があります。ハケの道は手賀沼の北側に東西に延びています。道沿いには昔ながらのたたずまいが残ります。車の通りが少なく、散歩やジョギング等でこの道を利用している人も多く見られます。
大正期には多くの文人がこの道沿いに住み、行き来していました。文人の住居跡などの見どころもたくさんあります。
「ハケ」とは、台地の端の崖のことです。ハケの道は台地の崖下沿いにあり、かつては、この部分に豊富な湧水をたたえるスポットが多くありました。近年は台地上の土地開発などによって地中にしみ込む雨水が減り、湧水量も少なくなってしまいました。
それでも、湧水を見ることができるスポットはまだあります。ハケの道を東から西へ歩きながら湧水を探してみたところ、次のようなところで確認できました。
滝前不動尊下
不動尊下の階段脇に湧水場があります。「竜」を形どった湧口から湧水が流れ落ちています。
高野山桃山公園下のビオトープ
公園の崖下のあちこちから水が湧き出しています。今回歩いたハケの道沿いでは最も多くの湧水を見られるスポットでした。湧水を集めたビオトープには木道が整備され、水面の下をのぞくこともできます。ザリガニ、メダカなどの生き物を見ることができます。
旧村川別荘南門付近
旧村川別荘は無料で公開されており、昼間時は中に入ることができます。ハケの道沿いにある別荘の南門に入ると、湧水の池があります。

滝前不動尊下の湧水

高野山桃山公園下のビオトープ
寿古墳公園(瀧井孝作仮寓跡)下
ハケの道沿いに湧水が流れている水場が整備されています。湧口からは常に水が流れ出ており、湧水に触れやすいです。ハケの道を散歩する際には是非立ち寄ってみたいスポットです。
志賀直哉邸跡の池
志賀直哉邸跡の中にある池の脇の崖地から少量ですが湧水が確認できます。
船戸の森下
道沿いに祠のような屋根がかかった石の水槽があります。以前に比べると水量が少なくなっていますが、周りの土の中から水が湧き出ているのが確認できます。
旧武者小路実篤邸下
旧武者小路実篤邸庭園下、ハケの道沿いに通用門があり、ここを伝って水が湧き出ていることが確認できます。また、この近くのハケの道にも水が湧き出しているところがあります。

寿古墳公園下の湧水

船戸の森下の湧水
各スポットの湧水は飲むことはできませんが、湧き出る水に触ってみるとその冷たさが心地良く感じられます。水の流れるかすかな音も聞こえ、散歩の途中で少し足を止めると癒されます。このような道が町の中に残っていることは我孫子の大きな魅力の一つだと思います。いつまでも湧水のあるハケの道であってほしいと思います。

文:牧野和光













