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三宅篤子さん講演会開催報告(令和3年12月4日開催)

登録日:2022年1月26日

更新日:2024年4月1日

三宅篤子さん講演会「結婚したらなぜ同姓にするの?―選択的夫婦別姓制度を考える―」開催報告

令和3年12月4日(土曜日)午後1時30分から、あびこ市民プラザホールで、男女共同参画社会づくり講演会を開催しました(参加者24人)。市民団体・あびこ女性会議との共催です。

今日のテーマは「選択的夫婦別姓制度」。言葉はよく聞くようになりましたが、そもそもの法律や制度のことを知る機会はあまりありません。

そこで今回は民法が専門の中央学院大学法学部教授・三宅篤子さんを講師に招き、基本から学ぼうと企画しました。一同、法学部の学生になったような気分でやや緊張気味です。

すると、三宅さんは、冒頭に、明治神宮野球大会初優勝や箱根駅伝復活出場等、スポーツ分野における中央学院大学の活躍に対する我孫子市民のみなさんの応援に感謝しつつ、学問の分野でも大学を活用してくださいとよびかけ、会場の雰囲気を和らげていました。

選択的夫婦別姓制度とは

選択的夫婦別姓制度は、結婚するときに、同姓にするか別姓にするかを夫婦で選択できるようにしようというものです。法律では「姓」「名字」のことを「氏(うじ)」と呼ぶため、法務省や法律の専門家の間では「夫婦別氏(べつうじ)制度」と呼ぶことが多くなっています。

現在の民法では、結婚に際し、男性または女性のいずれか一方が、必ず氏を改めなければなりません。どちらが変えてもよいわけですが、実際には女性が氏を改める例が圧倒的に多く、令和元年には、95.5パーセントの夫婦が夫の氏を選んでいます。

選択的夫婦別姓制度導入には法改正が必要です。平成29年に実施した「家族の法制に関する世論調査」結果では、「夫婦は必ず同じ氏を名乗るべきであり、法律を改める必要はない」は29.3%でした。

氏と戸籍

氏とは、明治民法下では家の呼称であり、「家」に属する者はすべて戸主と統一の氏を称していました。しかし、昭和22年施行の日本国憲法が掲げた個人の尊厳と両性の本質的平等に基づき、翌昭和23年に民法改正が施行され、「家」制度廃止、婚姻を男女の合意によらせ、夫婦の平等が定められました。同時に、夫婦同氏が義務づけられ、氏は婚姻、離婚、縁組、離縁などの「身分の変動」がない限りは、簡単にその変更ができないことが明記されました。

戸籍は私たちの身分上の事実や親族関係を登録・公証するためのものです。明治民法下では家の登録簿として確立し、抽象的な「家」の存在を戸籍という紙の上の可視的なものとすることで、人々の意識に働きかけていました。現行法における戸籍編製の原則としては「同一戸籍に入るのは、夫婦及び氏を同じくする親子のみ」という「氏の同一性」と、「戸籍は筆頭者がいて、家族を単位として登録する」という「家族簿主義」があります。

世界では…

日本の戸籍が家族単位の登録なのに対して、西欧では個人単位の登録です。教会における出生・婚姻・死亡の登録に由来する個人の身分証書制度となっています。

夫婦の氏に関する制度は国によってさまざまですが、法務省が把握する限りでは「結婚後に夫婦のいずれかの氏を選択しなければならない」のは日本だけです。

最近の動き

法務省法制審議会民法部会は平成3年から婚姻制度等の見直しを審議し、平成8年に出した答申の中で、選択的夫婦別姓制度の導入が提言されました。これを受けて法務省は平成8年と22年の2度、改正法案を準備しましたが、いずれも国会提出には至りませんでした。案の中では同姓・別姓いずれの夫婦も、そのほかの権利や義務において異なるところはない、としています。

政府は、旧姓の通称使用拡大に向けて取り組み、職場などで広がりを見せています。令和元年からマイナンバーカードや運転免許、パスポート等での旧姓併記が可能となりました。通称として旧姓が使えるなら法律を変える必要はないのではという意見もあります。直近の司法判断(最高裁判所令和3年6月23日大法廷決定)でも、民法750条が定める夫婦同姓の原則は憲法に違反するものではないと決定しました。しかし、反対意見を述べた裁判官が、通称使用について「ダブルネームの使い分けや管理コストなど、個人的だけでなく、社会的にも負担のかかる側面」もあると指摘しています。

三宅さんは、「戦後70年の間に家族のあり方は著しく多様化し、核家族は家族のモデルとしての役目を終えようとしています。国連女子差別撤廃委員会の勧告にも着目しなければなりません。通称使用だけでは行き詰まり、いずれは法改正に向かうことも考えられます」と締めくくりました。

講演終了後、男女各2名の質問に、ていねいに答える三宅さん。参加者からは「婚姻届を出すときになってようやく、どちらの姓にするか決めなくてはならないことにあわてた」というエピソードや、「歴史や判例の見方も学ぶことができ勉強になった」という感想も聞かれました。

参加者のアンケートなど

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