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柚木理子さん講演会開催報告(令和4年6月25日開催)

登録日:2022年5月20日

更新日:2024年4月1日

柚木理子さん講演会「いくつになっても自分は自分~次のステージに向かって~」開催報告

令和4年6月25日(土曜日)午後2時から、あびこ市民プラザホールで、男女共同参画社会づくり講演会を開催しました(参加者37人)。市民団体・あびこ女性会議との共催です。

「人生100年時代」といわれるようになり、家族のあり方や人々の生き方も多様になってきました。一方で、どの世代もそれぞれに、生きづらさを抱えているように見受けられます。この講演会では、ウィズコロナ時代に、自分も他者も尊重できる社会への方向性を、ジェンダーの視点から考えていきます。

講師の柚木理子ゆきまさこさんは、川村学園女子大学では教授も務められ、我孫子キャンパスで長く教鞭をとられました。今でも複数の大学でジェンダー論を教えていらっしゃいます。新型コロナウイルス感染症による制限のある中、快く我孫子までお越しくださいました。

世界から遅れをとる日本のジェンダー平等

毎年発表される世界経済フォーラムのジェンダー・ギャップ指数。2021年の発表で日本は156か国中120位と、ジェンダー平等において世界の中で大幅に遅れていることが、話題となりました。

ジェンダー・ギャップ指数は経済、政治、教育、健康の4分野から算出されますが、日本は政治分野と経済分野が特に低くなっています。指導的立場にあり、意思決定に関与する女性が少なく、女性のニーズが政策に反映できていないといわれています。講義で学生たちにこれを話した時、「ジェンダー間にギャップがあったとしても何も感じることがないという人がとても多い」「(これまで)男女に差はないとわかっていながらもそれを特段意識したことはなかった」という意見がありました。ジェンダー平等が遅れている日本の現状について、若いうちから学び、問題点や改善点を考える機会が必要です。

続くジェンダーバイアスの再生産

男らしさ、女らしさといったジェンダーにとらわれた考え方が再生産され続け、次世代に引き継がれています。このことをわかりやすく説明できる例として、化学メーカーのクラレによる「将来就きたい職業」調査があります。小学校入学前の子どもを対象として1999年から毎年行われています。直近の結果は「広報あびこ」6月1日号(※)にも紹介されました。
(※)「広報あびこ」6月1日号は当日、参加者に配布しました。文中の文字をクリックすると画像でご覧になれます。

男の子と女の子では、「就きたい職業」が明らかに異なります。しかも、上位にランキングされる職業とその順位は、男女とも調査開始の約20年前から、ほとんど変化が見られません。20年以上ずっと、しかも、わずか6歳の時にすでに、「女の子らしい仕事」「男の子らしい仕事」に分かれているようです。ジェンダーにとらわれた回答が出てくるのはなぜでしょうか。生まれたときから、男の子か女の子かで期待されるものが異なり、しつけや教育の場で「男の子仕様」「女の子仕様」につくられていき、ジェンダーバイアスの再生産が続いているのではないでしょうか。

家族のあり方が大きく変化

発表されたばかりの内閣府「令和4年度男女共同参画白書」では、「もはや昭和ではない」とうたい、家族のあり方も昭和の時代から大きく変わっていると述べています。
40年前の昭和55年に42.1%だった「夫婦と子ども世帯」は、令和2年度には25%まで減り、「単独世帯」が38%で最も高い比率になりました。
昭和の時代に主流だった専業主婦のいる男性稼ぎ型世帯はどんどん減ってきて、今や夫婦共働きが圧倒的多数です。しかし、妻の働き方を見るとパートタイムが多く、フルタイムは専業主婦をわずかに上回る程度でした。

家事・育児などの無償労働時間は、女性が男性の5.5倍で、先進各国の中でも突出して格差が大きい状況です。世界の中で日本の男性は働きすぎで、一方の女性は、有償労働も担ったうえに、無償労働のほとんどをこなさねばならず、このままでは良好な夫婦関係を築くことはますます困難になるのではと気がかりです。

未婚、単身社会が増えて、家族が形成されない中、社会的孤立が生じています。育児・介護は家族がするものという「家族頼み」の日本型福祉社会はもはや限界です。女性、子ども、高齢者はもちろん大変ですが、男性も大変。自殺者は男性が圧倒的に多いのです。寿命は延び、働く高齢者が増えていますが、高齢者の貧困率はOECD平均を上回っています。

「いくつになっても自分は自分」であるために

そんな時代に誰一人取り残されることなく、いくつになっても自分らしく生きるにはどうしたらいいでしょうか。
まずはケアのあり方を考えましょう。子どもや老人など一人では生きてはいけなくなる人は助けてもらうこと、家族でなくてもできる人は手を貸すことです。もはや、血縁をベースとする家族は立ち行きません。地域でのつながりといった、社会関係資本(ソーシャル・キャピタル)を豊かにすることが必要です。

一人でもできることはやる、がんばるけれど、できなくなったら「助けて」と言ってもよい社会。血縁や地縁などに強い結束を求めるよりも、ゆるい支え合い、依存しあえるような社会のあり方を考えていきましょう。そして、自分自身の老いる心身を受け入れ、できなくなることを認め、助けてもらうことを恥ずかしがらないことです。

最後に講師は、「いくつになっても自分は自分」であるために、「ハニカムな『私』でサステナブルな人生」を提案してくれました。

ハニカムとは正六角形の組み合わせで成るハチの巣構造のことで、簡単に壊れず耐久性もあるといわれています。六角形のそれぞれに、仕事や地域活動、学習、趣味、ボランティア、家庭の役割といった、自分の暮らしの中のパーツをあてはめ、常にいろんな側面を持ちながら暮らしましょう。いくつになっても、仕事や地域活動をして、学び続けたいものです。そしてあらゆることに、女だから、男だからと、無意識のうちに思い込んでしまい、自分を追い詰めることのないように。お互いの「自分らしさ」を認め合えるように。そうすれば、きっと、この先も自分らしく生きていくことができると思います。

参加者のアンケートなど

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