我孫子市発掘調査速報
更新日:2019年1月15日
登録日:2021年4月20日
別当地遺跡第42次調査
期間 2018年4月10日から2018年10月12日まで
別当地遺跡は、我孫子市中里にある遺跡でこれまでにも数多くの発掘調査がおこなわれ、古墳時代から奈良・平安時代の竪穴建物跡や掘立柱建物跡が見つかっています。
今回の調査でも、古墳時代から奈良・平安時代の竪穴建物跡54棟や郡衙の区画に関連すると考えられる溝、氷室の跡と考えられる大型の土坑などが見つかりました。
竪穴建物跡
奈良・平安時代の竪穴建物跡は多く見つかりましたが、その中でも左の写真のものは大型で入口側、写真下側に張り出しを持つ珍しいものです。こういった竪穴建物跡も相馬郡衙と何らかの関係を持っていると考えられています。
区画溝
調査区を東西に横切る溝は、綺麗に逆台形の形で掘り込まれており、以前にこの東側を調査した時に見つかった溝と繋がると考えられ、郡衙の区画溝ではないかと推測されます。
氷室
すり鉢状に掘り込まれた底の中央部分にもう一段の掘り込みを持つ大型の土坑です。近年の研究ではこの形の土坑は、古代の氷室の跡と考えられており、それが事実だとすると我孫子でも当時氷を作って保管していたことになります。
