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傷病鳥の救護

傷病鳥を保護する前に注意すべきこと

・野生動物の多くは、寿命をまっとうする前に、他の動物に食べられたり、怪我や栄養不良で命を落としてしまいます。遺体も、他の生物の餌になり、やがて分解されます。このように、さまざまな生き物の食う食われる関係により物質が循環し、自然界は成り立っています。したがって、自然界の営みに対してできるだけ影響を与えないようにするためには、人間の一方的な判断による処置は避け、時には見守る姿勢が大切です。
・野鳥は、怪我をして弱っていても、人が近づくと攻撃したり、無理に逃げようとします。人の手に捕まる事は、鳥にとってたいへんなストレスとなります。鳥の置かれた状況を冷静に見極め、無理に捕獲してストレスを与えることは避けましょう。
・巣立ち直後のヒナは、人の手で簡単につかまってしまいます。親鳥が必ず近くで見守っていますので、まちがって誘拐しないように注意しましょう。

やむをえず怪我をしている鳥を保護する場合

 怪我をして動けなくなっている野鳥を発見し、やむを得ず保護が必要と思われる場合は、千葉県ならば、次の各地域振興事務所にご相談ください。
 原則として、傷病鳥が回復して放鳥できるまでの世話は、保護された方が行います。

(電話)043-223-2975

(電話)047-424-8092

(電話)047-361-4048

(電話)043-483-1447

(電話)0478-54-7505

(電話)0479-64-2825

(電話)0475-55-3862

(電話)0475-26-6731

(電話)0470-82-2211

(電話)0470-22-8711

(電話)0438-23-2285

全国の行政の野生鳥獣窓口

応急処置について・・・やむを得ず傷病鳥を保護する時、鳥の健康状態をできるだけ維持するために対処すべきことや知っておくべきことはつぎの点です

〇すぐに手を出さずに、まず鳥の様子と周りの状況を観察する
 動けなくなっている鳥を見つけたらすぐに手で触れたりしないで、まず様子をじっくりと観察してください。鳥を落ち着かせ、体力の消耗を防ぐことと症状が悪化しないように適切な応急処置を施すことが必要です。
・うずくまっている・・・・骨折や薬物中毒あるいは飢えや重い病気などかなりの重症と考えられます。
・あお向けになっている・・・意識がないようなら、脳しんとうを起こしていると考えられます。窓ガラスにぶつかって落ちるとこのような状態になります。
・足や翼の異常・・・足や翼の片方がだらっと垂れ下がっていたり、明らかに左右の形のバランスが異なっているようなら、骨折の場合が多いです。
 また、収容現場の状況を把握しておくことは、原因を解明する有力な手がかりになります。メモなどを取っておくと良いでしょう(例えば、場所(窓の下?)、環境、時刻、天気、近くに天敵(ネコやイタチ)はいないか…)。

〇傷病鳥の持ち方
 人間が鳥をつかんだだけで鳥には相当なストレスがかかります。ですから、つかむのは必要最低限にとどめなければなりません。
 鳥を持つときは、胸を圧迫しないように注意しましょう。鳥類は、胸を前後に動かして呼吸をしているため(胸式呼吸)圧迫されると胸式呼吸が妨げられ、呼吸困難になり場合によってはショック死してしまいます。
 スズメくらいの大きさの小鳥を持つときは、羽をばたつかせないように両翼を体につけ、鳥をあお向けにしたまま、人差し指と中指で首の両側をはさみ(しめつけてはいけません。)、背中から手のひらに包み込みます。また、ハトくらいの大きさの鳥を持つときは、両手で翼の上から体をささえます。サギなどの大型の鳥をもつときは、片手でくちばしをつかみ、片腕で背中から腹に手をまわして抱えるようにします。ワシ、タカ、フクロウなどの猛禽類やカラスの仲間はくちばしや脚のつめが鋭いのでとくに注意が必要です。袋か衣服で包み込んで直接手で持たないようにしましょう。

〇簡単な手当のしかた(緊急の場合)
 はかりがあれば、できるだけ早く第一回目の体重測定を行うと、収容された原因が慢性のものか急性のものかを知る手がかりになります。また、その後の飼養管理の目安にもなります。
 濡れていたら、タオルなどで静かにふきとります。鳥の体温は人より高い(40度位)ので、濡れたままだと体温が下がり命に関わることがあります。泥まみれになっている場合でも、洗ったりしないであたたかい濡れタオルで拭き取り乾かしてやります。
 海鳥に多いのですが、羽に重油がついて飛べなくなった鳥が保護されます。少量でしたら、汚れた部分にベビーパウダーをつけて、手でこすると落ちます。汚れがひどいときは、お湯と洗剤を使って洗浄します。洗浄は鳥の体力をかなり消耗させます。洗浄方法にはある程度の技術と経験を要するのでここでは省略します。
 外見上の異常が認められない脳しんとう、疲労、軽いケガなどの場合は、一晩暖かくして落ち着かせるだけで翌日には元気に回復することもあります。
 出血している場合、少しの出血のようでも小鳥にとっては命取りになるのですぐに止血をしてください。出血部分を指でしっかりと押さえます。1分から5分押さえ続けるとたいてい止まります。そもそも羽毛に覆われているため出血の確認が難しいので十分気をつけてください。
 骨折している場合、鳥の骨の癒着はとても早いので、よく観察し骨折の疑いがあるようなら速やかに専門の施設で治療してもらってください。
 羽毛を膨らませていたり、うずくまっているときは、病気かもしくは薬物(鉛など)中毒にかかっている可能性が高いといえます。ダニなどの寄生虫によって弱っているケースもあります。下痢をしているか、呼吸に仕方に異常はないかなど注意深く観察することが大切です。鳥の病気の実態については、まだほとんどわかっていないのが実情です。まず獣医師へ相談してみましょう。

〇収容のしかた
 保護した鳥は、まず安静にして落ち着かせてやります(暗くしてやると良い)。下に新聞紙を敷いた段ボール箱(鳥の体長の2~3倍の大きさ)に入れると良いでしょう。新聞紙は短冊状に切っていれ、こまめに取り替えて清潔に保つようにします。寒さに弱いので箱の中の温度を25~30度程度に保つようにしてください。その時、あつくなりすぎないように注意しましょう。(ガラス瓶にお湯を入れてタオルでくるんだ湯たんぽをいれるか、箱の下に電気あんかを敷いたり、箱の半分をこたつにいれたりすると良い。カイロを直接使用するのは暑くなりすぎるので適しません。)鳥が落ち着いてきたら、水を入れた容器をいれてやります。
 病院に移動するときは、鳥が立てずにしゃがんだ状態でちょうど入る位の箱かもしくは袋に入れて運ぶと良いでしょう。

〇 給餌について
 保護した傷病鳥が落ち着いたら、とりあえずは牛乳(ぬるいお湯)にハチミツ(もしくは砂糖)を5分の1ほど溶かして40度位にあたためたものを飲ませると良いでしょう。気管に入ると命に関わるので、嘴の脇にある小さな隙間に1滴たらし、もぐもぐと飲みこんだらもう1滴与えてください。スズメくらいの大きさの鳥で1回に2,3滴で十分です。(ただし、意識のない鳥の場合は気管に入って窒息するおそれがあるので無理に飲ませてはいけません。)
 応急処置が済み、元気がでてきたら餌を与えます。
 自分で餌を食べられるかどうかが、回復の目安になります。できる限り早い時期に自給できるように促すのが大切です。
 自力で餌を食べようとしない場合には強制給餌をします。嘴の脇から指でこじ開け、食道に餌を押し込みます。小鳥の場合は飼鳥用の給餌器を用いると良いでしょう。このとき、気管に入らないように細心の注意を払わなければなりません。嘴を開けると上から鼻の穴、食道の入り口、気管の入り口、舌が見えます。(詳しい方法は直接専門家の指示を仰いでください。)弱っている鳥によりいっそうのストレスを与えることになるので、最終手段として慎重に対応してください。

〇傷病鳥発見から野生復帰までの道のり
・傷病鳥を発見
・鳥の様子と周りの状況を観察
・収容(安静・保温)
・連絡
・応急手当
・給餌
・病院へ輸送と治療
・看護・リハビリ
・野生復帰

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